南極観測

南極の昭和基地が60年を迎えました。隊員たちは厳しい自然環境を相手に、観測を続けて、オゾンホールの発見やオーロラ観測、隕石収集、氷床の掘削などで大きな成果を上げてきました。探索として始まった南極観測は、その後、地球環境の変化や生命の進化を探る研究などにも広がってきております。近年では、南極大陸の研究は、地球全体の環境問題や地球の歴史にも期待が掛かっております。最近の世界の研究者が注目をしているのは、氷床の下に住む微生物です。500万年前より昔は、南極は氷に覆われておらず、そのころにあったとみられる湖が氷床と岩盤の隙間に数多く眠っている。表面は凍るが、湖底の付近は地熱によって水の状態になっている。こうした氷床湖は氷によって外界から隔離されて、100万年前の微生物が存在するとみられる。太古から独自の進化を遂げた微生物が見つかれば、地球の生命体の起源解明につながる。

 

出典 「日本経済新聞 2017年1月29日」 より 抜粋

 

今後の更なる南極大陸の研究・調査に期待したいです!