米シェール革命

シェール革命で世界最大の原油・天然ガス生産国となった米国。世界のエネルギー市場で支配的地位を握るのに活用すべきだとの認識が米政治の中心地で広がっている。

ただ、米国のエネルギー輸出市場での存在感の高まりは、新たな地政学リスクと表裏一体だ。

28日、韓国SKが米シェールガス大手などとシェールガスの探査・生産で協業すると発表。米エネルギー業界としては上流から韓国を取り込み、韓国アジアでの下流のLNGの販路確保を狙う。韓国はLNGを中東カタールからの輸入に頼っている。米LNGのシェアが拡大すると、サウジアラビアなどの国交断絶に直面するカタールが経済的にも孤立しかねない。欧米市場での米LNG勢力拡大も、ロシアを政治的な冒険に駆り立てるリスクがある。

「米国によるエネルギー支配の黄金時代到来を確信する。」(トランプ氏)

米国産の原油・天然ガスが市況だけでなく、世界の地政学に与える影響も無視出来なくなっている。(ニューヨーク・稲井創一 記事)

 

出典 日本経済新聞6月30日 夕刊 より 一部抜粋

 

米シェールガスの革命で、世界のエネルギー問題や地政学的な問題など、様々な問題が絡んでくる難しい状況です。今後の展開に注目して行きたいと思います。