SMBC日興証券は「熱くなる温暖化、環境と企業価値の基礎分析」としたリポートで、企業の温暖化ガスの排出量と業績の先行きに深い関連性があると指摘した。
これまでESG投資ではGガバナンス=企業統治が重視される傾向が強かったが、今後はE環境への取り組み度合いも重要な要素になりそうだ。
SMBC日興証券の伊藤圭一チーフクオンツアナリストは、本業と温暖化ガス排出との関連が大きいと考えられる「エネルギー」「素材」「資本財」「公益」の4業種について、直近のデータを分析。
排出量の多さに応じて企業を3つのグループに分類し、5年先までの増収率の市場予想(QUICKコンセンサス)を調べた。
すると、温暖化ガスの排出が多いほど増収率が低い結果になった。
こうした傾向は、温暖化ガスの排出量の開示が始まった2007年頃には見られなかった現象だという。
米電力大手のPG&Eがカリフォルニア州で発生した山火事が原因で破産申請に追い込まれるなど、市場では環境への関心が高まっている。
伊藤氏は「温暖化ガスの国際規制の強化などが投資計画に影響しているのではないか」とみている。
出典 日本経済新聞3月16日日より一部抜粋
今後も、環境が重要な視点になっていくと思われます。